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ミニトマト栽培の詳細版…より細かい解説をした長文記事です

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ミニトマト詳細版
目次
ミニトマトとは?
管理場所
植え付けまで
作業
病害虫
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学名などの基礎データ
ミニトマト詳細版の開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。x最終更新
植物名
ミニトマト詳細版
科名
ナス科
属名
ナス属
学名
Solanum lycopersicum
耐寒
10度
水やり
水を好む
場所
外の日なた
難易度
初心者向け
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ミニトマトとは?

ミニトマトは比較的簡単に実が収穫できることもあって人気があります。育てる場合は苗を買って育てます。種からの育苗も可能ですが一般家庭ではあまり現実的ではありません。生育温度は20度〜25度で、気温さえあればどこまで生育する(本来は多年草)が、寒さで枯れるので収穫が厳しいなら適当なところで廃棄する。

トマトは構造上、株の一方にしか花をつけません。一方に大量の実を付けるので、花が咲いたら、花が咲いていない側に支柱を添える必要があります。支柱をしないと実の重さで倒れてしまいます。

家庭菜園では4月〜5月に定植して夏(6月〜8月)に収穫するが、ミニトマトは冷涼な乾燥地帯で生育する植物で夏に生育・収穫は本来のミニトマトの自生地の環境とは真反対となっている。それでもミニトマトは頑健な植物で栽培はしやすい野菜です。

育て方のまとめ

●ミニトマトはナス科の多年草(一年草扱い)。トマトより育てやすく、ミニトマト栽培に慣れたら大玉トマト栽培へ。
●ミニトマトは変な成長をしやすく、マニュアル通りにはいかない。おおらかな気持ちで栽培を。
●最高温度35度、最低温度10度。適温は25度前後。
水やりは控えめ。肥料は控えめ。
●株元にワラかマルチを。マルチは銀マルチをする。
●4月〜5月に定植して夏に収穫する。
●夏の暑さに弱い。

参考
家庭菜園で栽培できるコスパの良い野菜
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ミニトマトは日光を好みます。日光に当たらないと花付きも悪くなり、実もつきません。また蒸れると病気になりやすいので、風通しのいい場所で管理してください。

南側で午前中〜2時に日光が当たるベランダならば、栽培・収穫は可能ですが、どうしても修了・味では落ちてしまいます。

トマトは赤くなってから、雨に当たると果実が裂けて見た目も悪くなります。そこで、梅雨時期前に収穫してしまうか、ソレができない場合は、雨の当たらない場所へ移動するか、雨除けをしてやります。
●室外機のそばには置かない(トマトでも耐えられないくらい高温で乾燥した風が当たるため)。

植え付けまで

一般的には苗を買って定植するが、種まきからってのもあり。3月に播種して5月に植える。種はセルトレイに1粒づつまき、発芽して本葉が二枚になったら、3号(直径9cm)〜4号(直径12cm)のポットに移植する。第一花のつぼみがついたら畑・鉢などに植える。
苗はツボミが付いているものが好ましい。ツボミがあるということはツルボケはしていない。また、ミニトマトは同じ方向に実がなるので、花の向きがわかっていると苗の向きを決めて植え付けができて便利。
●苗は葉っぱと葉っぱの間隔が詰まっているものを。
連作障害を起こす。青枯れ病などの細菌病は発生したら即、抜いて処分する。連作すると発生しやすく、過去3年ほどナス科植物を植えた場所では植えないようにする。接木苗は連作障害に強いので連作障害の恐れがあるならどうぞ。というか、接木苗を植えておけば、連作障害なんて気にしないでいいので、毎年接木苗を買えばいいです。
植え付けの際に市販の土で植えるのであれば問題ない。自作する場合は赤玉土6腐葉土4に少量の化成肥料と少量の苦土石灰を混ぜたものを。庭植えする場合は石灰を混ぜて中和させてください。トマトは酸性を嫌いますし、カルシウムが必要なので石灰をやりましょう。日本の土は全国何処でも基本は弱酸性なので、そのままにしておくと弱酸性になります。
●野菜の培養土か、ミニトマト専用土もあります。袋ごと栽培できるタイプもある。
●トマト用の培養土ではミニトマトは肥料過多になりがち。
植え付け2週間前に苦土石灰(か有機石灰)を1平方mあたり200gを混ぜる。カルシウムが不足すると尻腐れなどする。1週間前に腐葉土を2割ほど足して、化成肥料を1平方mあたり100gほど元肥として混ぜて用土として畝を立てる。

一条植えの場合は幅90cm、二条植えなら幅120cm、高さ10cmの畝を立てる。株間は50cmほど。
●化成肥料は以前に植えたもの施肥によっても必要量が変わる。あくまで目安として自己判断する。土中の肥料を計測する機械もあるので分からない人はそれを使う。
プランターならできるだけ深いものにし、苗二つ。トマトは横・下に根を広げるので直径30cm深さ30cmの鉢に苗1つ植える。鉢底の穴を網で塞いで、その上に水はけをよくするための軽石を2cm〜3cmほど入れる。軽石の上に不織布を敷いたり、洗濯ネットに軽石を入れるなどすれば、今後、管理が楽です。その軽石に用土を入れ、苗を入れて、隙間に用土を入れて最後に水をやる。

仮支柱を斜めに刺し、苗の土が動かないようにする(仮支柱は茎を支えるものではなく、根を土に活着させるためのもの支柱はこれとは別に立てる)。
●ミニトマトは根を張り、根が呼吸をするのでスリット鉢が適している。
●トマトは茎から発根する。茎を斜めに植えて茎に土を触れさせると根量が増えて生育が良い。参考:トマトの寝かせ植え
●行燈仕立てにする場合、リングの外側に苗を植え、行燈の周囲に茎を誘引して回す。

作業

ミニトマトの苗は活着するまで時間がかかる(活着は根が土に広がること)。定植後の1週間は毎日、水をやって活着させる。ミニトマトは乾燥に合うと根を張ろうとするので、定植後の1週間は水を毎日やりますが、その後は乾燥気味に管理することで深くまで張るようになる。その方が頑健な株になり、甘い実をつける。
●15度以下にならないようにする。15度以下になる場合は不織布をかけたり、軒下に移動する。
苗が小さいときは75cmの支柱を建て、成長したら120cm〜180cmの支柱3本を櫓(ヤグラ)のように建てて上部を麻紐でくくる。もしくは行燈支柱(朝顔を絡ませる支柱)を立てて絡ませる。
●行燈仕立てなどに誘引する場合、2、3日水を切って、柔らかくなってから誘引すると折れずに仕立てられる。誘引後に後に水をやる。
泥ハネを防ぎ、蒸発を防いで水やり頻度を減らして作業を楽にするために、株元に敷きワラやマルチをします。マルチは黒ではなく、土の温度が上がりすぎない銀マルチがよい。害虫の多くはキラキラしたものを嫌うため、銀マルチは害虫予防にもなる。
ミニトマトは乾燥に合うと根を張ろうとするので、理想は萎れる前に水をやる程度に乾燥気味にするが、間隔が分からないなら葉っぱが萎れたら水をやるようにするでもいいくらい。水やりが多いと表面にしか根がなく、乾燥に弱くなるし、生育も悪い。

5月〜6月は水が多いと徒長しがち。水やりのベストは朝。光合成が午前中を主として行われるため。
明け方(6時〜8時)に葉露を見る。葉露とは葉っぱの先から水が滴っている状態のことで、吸い上げた水で余ったものが葉露として排出されている。株の吸い上げる力の強さのバロメーターになります。成長点から開花している段までに葉露が見られるのは適度だが、それより下の段でも葉露が多く見られるのは水やりが多すぎるか肥料過多でツルボケしたり芯止まりを起こしそうな状態。逆に葉露が全く見られないのは乾燥しているか、株が弱っている状態。
ミニトマトは花が房咲きして、結実します。最初にできる第一花房(一段目)の着果を確認したら第一花房を取り除く(摘果)。取り除くと、次の第二花房(二段目)から果実が大きくなり、揃いやすくなる。家庭菜園ではやらない場合もあるが、やった方がいい。

摘果がセオリーだが、家庭菜園では「第一花房」も着果して収穫するって人も多い。第一花房の果実は皮が硬く、摘果しないと2段目以降が不揃いになるのだが、その程度の違いしかなく、気にしないなら第一花房も収穫するのも有り。
●栄養成長と繁殖成長があり。栄養成長は葉や茎の成長で、繁殖成長が果実・種子の成長。第一花房を摘むのは、とりあえず株の生育を促すために栄養成長させるのが目的。第一花房をつけると、繁殖成長にエネルギーを取られてしまうため、第二花房(二段)以降に勢いがなくなる。
●第一花房を着果させないと栄養繁殖にかたむき、ツルボケしやすく花が咲きにくくなるとされる。着果した第一花房をそのまま熟させると「種子を残した」とミニトマトが満足して、これまた次の花が咲きづらくなったり、実がふぞろいになる。
●第一花房ができる頃はまだ低温で着果しづらい。そこで着果させるために、トマトトーンを使うのもあり。気温が十分あるなら使用しなくて良い。ミニトマトは強いので使わないことが多い。トマトトーンには除草剤の成分が入っているため葉っぱにはかけないようにする。
●第一花房の近くの茎を指でトントン揺らすだけで受粉する。というか風が吹いて揺れるだけで受粉する。
ミニトマトは主茎を伸ばして全ての脇芽を取り除く「一本仕立て」か、複数の枝を残す「二本仕立て・三本仕立て」などがある。
一本仕立て
一本仕立ては全ての脇芽をかき取り、一本仕立てにする。初心者は一本仕立てから行うのが良いが、7段・8段になると2mくらいになるので邪魔。継続して収穫するにはツル下げを行う。脇芽かきは三日に一回行う。

二本仕立て
二本仕立ては第一花房ができた位置のすぐ下の脇芽を伸ばして、主軸と脇芽の二本仕立てにする。その他の脇芽は全て摘む。脇芽を見逃してしまうとどんどん伸びて栄養繁殖して果実が太らない。脇芽かきは三日に一回行う。二本仕立てにするつもりが、脇芽を見逃して知らないうちに三本・四本仕立てになっていることが多いが、それで枯れるわけじゃないので気にしないでいい。

●行燈支柱の場合、リングの外側に苗を植え、二本仕立て・三本仕立てにして、行燈をグルグル回していくと、収穫もしやすいし、草丈を抑えられる。
●茎が硬いなら、二日か三日ほど水を切らして誘引する。晴れの日の朝一がよく曲がる。
●折れたところはテープで巻いておくと回復する。
●自然分解されるシュロ縄か麻紐が便利。燃えるゴミで出せるし。
●二本仕立て・三本仕立てにすると分散して、茎は細くなり、1mくらいに低く仕立てられる。
●ソバージュ栽培…摘芯・芽かきもやらない栽培でソバージュ栽培用の品種もある。
●ミニトマトでも連続摘芯栽培は可能なので、やってみるといいが、そこまでしなくても十分甘い実がたくさん収穫できる。
●接木苗から出ている脇枝は摘む。それはミニトマトではないです。
茎と葉っぱの枝の間に出る「脇芽」をかく。茎の先の成長点と同じ形をしている。不要な脇芽は取り除く。指でかきとるか、消毒したハサミを使う。切り口が濡れると病気になるので、脇芽とりは晴れた日に行う。脇芽は手で取れるうちに取るのが理想。ハサミで切らなくちゃいけないならハサミで切る。手は前もって洗い、綺麗な手で作業する。
●脇芽を放置していると草丈が低く収まるがツルボケになりがち。
●脇芽を挿木で土に挿して株を増やすことも可能。
●手で摘めないくらいに大きくなった脇芽はハサミで切って、土にさしていると発根する。それを育てて収穫を目指すのもあり。
●摘芯し、全ての成長点がなくなると、脇芽をかいたところから再度、脇芽が出てくる。
ミニトマトは肥料が多いとツルボケするし、味が悪くなるので肥料を控えめにするのが「定説」なんですが、控えめにするだけである程度は必要とし、肥料が切れると栄養繁殖も止まって、葉っぱも出なくなる。なので「控えるけど継続して肥料はやる」のが答え。

結実してある程度大きくなってから…第一花房が大きくなるか、第二花房が結実する頃…肥料をやりはじめる。今後は化成肥料を3週間に一回1株あたり15g。もしくは薄い液体肥料を1週か2週に一回やる。

三段目以降にミニトマトは肥料を求めるようになる。三段目以降の結実後は、毎週液体肥料をやるくらいでいい。肥料が足りなくなると四段目以降は果実や茎が細く小さくなっていく。
●肥料が根に当たると肥料焼けを起こすので、肥料は株から離して施肥する。ミニトマトの根と葉は連動していて、葉が広がっている範囲に根が広がっています。よって、葉っぱの先の真下まで根が伸びているので、葉っぱの先から少し離れたところに肥料を施肥します。
●房に大量に実がなるのは肥料が多いから。大量に実がなると、次の段(花房)の実が不揃いになる。摘果して大きさを揃えることで次の段も揃う。ミニトマトは1房に10個から12個に間引く。品種によって多少違う。
●肥料過多(窒素過多)になると葉っぱが内側に巻いて、葉色が濃くなる。
●窒素不足になると葉っぱが上に巻いて葉色が薄く、黄色くなる。
●1株につき化成肥料スプーン1杯程度。
トマトは水やりを減らすことで甘くなるが、土中のカルシウムは水に溶けて吸収されるので水やりが少なすぎると栄養分(カルシウム)を吸収できず尻腐れやウドンコ病になりやすい。

ミニトマトの水やりは「乾燥気味に」と言われるが7月以降は水やりが追いつかないくらいで、水と肥料が不足すると段数がいかない。肥料を控える・乾燥気味にとはいっても水と肥料で成長し、実を太らせるので不足すれば大きくはならない。初心者は水切れしないようにし、まずは「枯らさない」ように管理する。
●水分を調節しやすい雨除けがあるといい(軒下でも)。
●7月〜8月は鉢・プランターだと水切れが起きるので毎日水をやる。朝夕二回水をやる必要もある。株元に敷きワラかマルチをして乾燥を防ぐ。
●底面給水の鉢が水の管理が楽で便利。底の器に水をやっていればいい。
開花から50日で赤くなり収穫する。実は食べる大きさになってから、赤く熟していく。食べる大きさになったら、その花房よりも下の葉っぱを落とす。下の葉っぱは果実に栄養を回さないのであっても意味はないし、落とすことで、上の段の新しい花・葉に栄養が回り、長く収穫ができ、葉っぱを間引くことで風通しがよくなり、病害虫の予防になるし、作業もしやすい。
そうして次の段へと収穫していく。
●収穫近くに雨が降ると裂果する。根が過剰に水を吸い上げて、実に流れ込んで膨張して皮が裂ける。どうにも雨がふるなら収穫するか、プランターなら雨の当たらないところに移動させる。
●乾燥→雨で裂果するため、極端な乾燥も避けた方がいい。
●尻腐れ病は回復しないため、症状が出た実は取り除き、カルシウム不足なので、カルシウム剤をスプレーで葉っぱにかけることで次の予防ができる。石灰を散布してもいいが、効いてくるまで時間がかかる。
●水やりを控えることで味が濃くなるが、初心者は味よりまず「枯らさない」ように管理する。最初は水やりが多めなくらいで感覚を掴んでいく。
トマトの自生地は乾燥した冷涼地で日本の6月〜8月はミニトマトにとって本来は適していない。なので鉢・プランター栽培では「地温を低く」するのが夏には大事になる。

プランター・鉢は7月になると地温があがって根を傷め、株が弱り収穫が終わりやすい。地温が上がらないように通気性の良いプランターにするか、断熱シートでカバーしたり、ヨシズで遮光・二重鉢・発布スチロールで覆う。地温が上がるので鉢やプランターをコンクリの上に置かない。畑植えの場合は銀マルチをするといい。
●地温が高いと尻腐れが起きやすい。
●夏は氷水で水やりをした方がいいと言う人もいる。
支柱の高さに達したら、摘芯し、これ以上生育させず、実を太らせ、現状を収穫したら「終了」とすることもある。特に鉢・プランターは夏(7月以降)は地温が高くなって株が弱って収穫が少なくなるので終了というのも手。

収穫を継続する場合はツル下げ(ヘビ栽培)を行う。支柱にくくりつけた紐を外してミニトマトの頂点を40cmほど下にずらして結び直します。茎は株元でトグロを巻かせます。もしくは支柱のてっぺんまで伸びたら、今度は下に下ろして栽培します。
●行燈仕立ての場合は、グルグルと回して収穫を継続する。
青枯れ病、ネコブセンチュウ、サビダニ、ハモグリバエエカキムシ)、アブラムシタバコガハダニ、黄化葉巻病、スリップスカメムシ、めがね(異常茎)
参考:トマトの病害虫・トラブル
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