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ビオラの育て方の詳細版…ちょっと濃厚でマニア向け

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ビオラの育て方の詳細版
目次
ビオラとは?
水やり
肥料
植え付け・植えかえ
管理場所・日当たり
ビオラを長く咲かせるための条件と手入れ
病害虫
関連リンク
ビオラの専門用語
最後に…
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学名などの基礎データ
ビオラの育て方の詳細版の開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。x最終更新
植物名
ビオラの育て方の詳細版
科名
スミレ科
属名
スミレ属
学名
Viola × wittrockiana
水やり
水を好む
場所
外の日なた
難易度
初心者向け
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ビオラとは?

ビオラスミレ科スミレ属の一年草(種類によっては宿根草)。冬のガーデニングの代表。初心者が最初に手をつける花と言われるのですが、花色が多く、開花時期が長く、背が伸びず、広がりすぎず、失敗がなくて、とても優秀なので、実は熟練者こそビオラを植えます。秋まき一年草ですが、一般的には秋に苗を植えます。

パンジー・ビオラは品種改良の競争が激しく、高価なブランド苗が出回っています。安い苗よりこのブランド苗の方が生育がよく開花し、病害虫にも強いです。
厳密にいうとビオラから生まれた品種群がパンジーで、花が小さいのはビオラ、大きめなのがパンジーといった漠然とした違いはあったのですが、現在はその境目はほぼありません。その経緯や詳細は以下のページを参考にしてください。
このページでは細かく栽培について書いてあるんですが、ちょっと情報量が多いので、初心者ならまずは非常に簡単に書いてある。以下のページを参考にしてください。ビオラは栽培が容易な植物なので、書いてある通りにするだけで十分です。
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水やり

庭植えの場合は、植えた後は水やりはほとんど不要です。 ただし3月以降に気温が上がり、よく生育するようになると庭植えでも水切れが起きやすくなります。気温が上昇したら庭植えでも様子を見て、水やりはするようにします。
水やりは土が乾いたらタップリ水をやってください。鉢植えの場合は鉢底から水がしみ出すくらいにしっかりと水をやってください。鉢底から水が出るくらいにシッカリとやるのは、鉢の中の老廃物を洗い流し、古い空気を押し出す意味があります。受け皿に水が溜まっている場合は水を捨ててください。

水やりの頻度は日当たり、気温、風通しなどなどで違うのでケースバイケースなのですが、秋と春は目安としては日当たりが良い場所なら二日か三日に一回水をやってください。冬は数日に一回くらいです。
通常の植物は冬の間は成長が鈍くなるので水を控えるものですが、ビオラは真冬でも「意外」と水の吸い上げが強くて、水を必要とし、水が切れるとしんなりと元気が無くなります。

冬の植物にしては水の吸い上げが強いので、ビオラに水をやるついでに、他の植物にも水をやっていると、他の植物が根腐れすることがあります。
夕方に水をやらないようにします。気温が上がる午前中に水をやってください。夕方に水をやると水が残って夜の間に土が凍ってしまい、根が傷んでしまいます。
生育期間は追肥として二週間に一回液体肥料をやるか、一ヶ月に一回固形肥料をやってください。初心者は液肥が微調整が出来るので便利です。花がよく咲き、肥料が切れると花が途切れます。花が咲く期間は液肥をあげてください。ただし、真冬に開花・成長が止まっているなら肥料も止めてください。

肥料が多すぎると葉っぱばかりが茂って花が咲かないことがある。
液肥はチッソ・リン・カリが適切に入っているものを選んでください。パッケージに「8−8−8」と書いてあるものを選んでください。ちなみに8−8−8はチッソ・リン・カリの配合の割合です。

植え付け・植えかえ

植え付け時期は霜が降りる直前から春前まで。本格的に寒くなる11月までにビオラの植え付けすると、気が楽です。冬の間はいつ植えても、咲いてくれます。もちろん早くに植えた方(といっても10月11月)が株が大きくなり開花も多い。

「9月とか10月に早めに植えちゃおう」と植えると、気温が高すぎて、首が長くなったり、最悪枯れてしまうこともあります。最高気温が20度以下になるまで、庭植えにはしない方がイイです。
ビオラ・パンジーを10月に出荷させるには8月〜9月に種まきをしなくてはならず、猛暑だとうまく育苗できないため、出荷が遅れることがあります。天気には勝てないのです。待つしかないです。
水捌けの良い弱酸性(pH5.0-6.0)の土を好む。中性(pH7.0)でも問題ない。

用土は一般的な花と野菜の培養土か、自作する場合は赤玉土腐葉土4を混ぜたものを混ぜたものを利用します。最近はビオラ・パンジーの専用土というのもあります。庭植えにする場合は、水はけの良い土を好みますので、前もって腐葉土・堆肥を混ぜておきます。
深さ20cmほど掘り返して、腐葉土か堆肥を2割か3割ほど混ぜ、緩効性化成肥料も混ぜて用土を作ります。苗を株間20cm空けて入れて、隙間に用土を入れて、最後に水をやれば完成です。
参考:ビオラ・パンジーの用土と植え付け・植え替えのまとめ
6号鉢に1苗が基本。8号なら2苗。プランターなら横65cmで苗3つか4つ。スリット鉢がおすすめ。

鉢の底の穴を網で塞いで、底に軽石を2センチから3センチほど入れて、その上に用土を入れ、株を入れて、隙間に用土をつめていきます。鉢を揺らすと、隙間が新たにできるので、その隙間に用土を入れます。最後に水をやって完成です。
参考:ビオラ・パンジーの用土と植え付け・植え替えのまとめ
ホームセンターや店舗で格安のビオラの苗が売っています。50円や80円の安い苗を買わずに300円以上の苗…「ブランド苗」を買った方が、茂るスピード早く、花つきも良く、病気への耐性もありますので、最後はお得です。ブランド苗ではないものは「ノーブランド苗」、略して「ノーブラ」と呼ぶ。

ブランド苗のカタログを見てネットで取り寄せると写真と実物が全然違う(色味が特に違う)ことが多いので、ホームセンターや店舗で買った方がいいです。近所にない場合はTwitterやInstagramで品種名検索して、一般人が育てたものを複数チェックして色味を吟味するといい。色味は品種だけでなく日当たりや肥料によって同じ鉢の中でも個々の花に違いが出てくるくらいなので大らかな気持ちで見るのも大事です。

ブランド苗の性質・品質は品種もありますが、同じ品種でも農家の苗の作り方もかなり影響しています。特に初心者は高い苗を買った方がいいです。ほんとに悲しいくらいに違います。ただ目に見えての違いが出るのは春です。
ブランド苗にこだわる人を馬鹿にする上級者もいるが、価値観は人それぞれだから気にしない。

多色で形状が独特のブランド苗は鉢植えや狭い範囲の庭で楽しむ。安いノーブランド苗は広い範囲をビオラで埋め尽くしたいときに買う。と、使い分けるもの。

ブランド苗は徐々に価格が下がって、ノーブランド苗と一緒に安く売られるようになってる。
種子の周囲にはアリが好む物質がついていて、アリが巣に持ち帰り、食べられるところだけ食べて、種子を巣の近くに捨ててしまいます。なので意外なところからビオラが生えてくることがあります。
こぼれダネで増えた株は強い。夏越しもかなりしやすい。こぼれダネで生えてきても雑草と間違えて抜くことがある。別にそれでもいいけど。

鉢での種まき・育苗と、ピートバンを使った種まき・育苗については以下のページを参考にしてください。
参考:ビオラ・パンジーの種まきのコツ(鉢)ビオラ・パンジーのピートバンの種まきのコツ
ビオラは寒さに強いので、日の当たる場所であればどこに植えても大丈夫です。とにかく日当たりで管理してください。日当たりが悪いと、開花が鈍くなります。開花が鈍いビオラなんて悲しいです。
霜に当たってもビオラは枯れはしないのですが、花つきが悪くなるので、霜の当たらない軒下に植えるとキレイに咲き続けてくれます。もしくは鉢植えにして移動させる。といっても霜に当たっても枯れるわけでもないし、花も少なくなるだけで咲かない訳ではないので、気にしなくてもOK。普通は気にしません。

ビオラの葉っぱが紫になるのは寒さに当たったから。病気じゃないです。
ビオラは真冬でも咲く、と誰もが思っていますが、本当に寒い時期は花が休みます。ビオラの開花の本番は3月以降。
品種によっては日当たりが良ければ真冬でも開花します(例:よく咲くスミレ)。霜が降りてもなんのその。でも、この品種は他の品種より暑さに弱い為に、3月下旬には間延びして傷んでしまいますので、傷んだらサクラソウなどに植え替えるのもイイですよ。
ビオラの育て方の詳細版:花首が伸びたら暑すぎるサイン
春が近付くと暑さで、花首が長くなります。首が長くなったらそれは暑すぎるサインです。4月になったら春〜夏の花への植え替えを検討しましょう。
参考:春から夏の定番
日本の夏は高温多湿でビオラには非常に厳しい環境です。流通しているビオラは夏までには枯れます。どうしても夏越しさせるのならば、梅雨前に挿し芽をして、株を分けて、それを半日陰の涼しいところで管理して夏越しを図ります。

その他の詳細はビオラ・パンジーの夏越しのコツを参考にしてください。

ビオラを長く咲かせるための条件と手入れ

日当たりが悪いと開花しなくなります。半日陰でも開花はするんですが、開花量は明らかに違います。品種によっては寒い時期でも開花するんですが、日当たりが良ければ、の話です。
開花が多いので、肥料が切れると開花が止まります。開花しているなら追肥を継続しましょう。
寒さに当たると葉っぱが赤というか、紫がかる。これは病気ではなく、ビオラの寒さへの反応であり、生理現象です。ただ、寒さに当たると生育が止まり、開花が止まるのでできれば寒風に当てず、凍結させない方がいいですが、面倒なので普通は放置します。

ただ、水やりは夕方ではなく朝のうちにすることで、夜の凍結を予防できるので、できれば朝のうち(午前中)に水やりをしましょう。
咲き終わった花のことを「花ガラ」といいます。花が終わると植物は栄養を種に回し、次の花が咲きづらくなります。こまめに花の茎の根元から摘むと、新しいビオラの花が次々と咲いて、冬の間、庭を賑やかにしてくれます。摘芯(ピンチ)の効果もあります。

花ガラをちゃんと摘むようになったらガーデニング初心者は卒業です。
花を摘むのはかわいそうに思うかもしれませんが、放置している方が悪影響です。摘みましょう。
植えてから春に枯れるまで、切り戻し・摘芯をすることで株が大きくなり、花が増えますし、蒸れを予防して長く楽しめます。時期によって目的が違うのでビオラ・パンジーの切り戻し(摘芯)のコツまとめを参考にしてください。
病害虫は発生するが、冬から春にかけての植物なのでさほど発生しない。以下に病害虫を紹介しているんですが、発生するのは春以降です。前もってオルトラン粒剤を撒いておけば予防できる。また、健康に育てると発生しにくいい(全ての植物共通)。ブランド苗だと病害虫に耐性があるのか発生しにくい。安い種子(例えばダイソーの)は病害虫が発生しやすい。おそらくブランド苗やそれなりの生産農家では苗の段階で薬剤が散布してあるのではないかと思われる。

それより花を食べるヒヨドリや、いたずらするカラスの方が問題かもしれない。
気温が高い時期になるとアブラムシが発生します。見つけ次第補殺し、薬剤を散布します。前もってオルトランをやっておくと良いです。アブラムシはメスだけで、クローン繁殖しますので、一匹だけでもガンガン増えます。早いうちに対処するのがコツです。薬剤を使わずに駆除するのは、ちょっと厳しいです。オルトランを撒いておきましょう。
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気温が上がって乾燥するとハダニが発生します。ハダニはビオラの葉っぱの裏に潜んでいるので葉っぱに水をかけると予防できます。
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土中にコガネムシが卵を産みつけ、孵化した幼虫がビオラの根を食べる。通称「コガネコ」。発育が悪い株にはいるかもしれない。食欲旺盛で枯れることも十分ある。ダイアジノンなどの薬剤で駆除するが、土を落として取り除いてから植え替えるといい。
過湿だとナメクジが発生しやすいです。ナメクジも見つけ次第補殺して、薬剤を撒きます。ビールトラップで捕まえるのも効果があります。
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夜盗虫は夜中に活動していますので、昼間に見る限りはヨトウムシがいるかどうかは全然分かりません。ビオラの葉っぱがかじられていて、葉っぱの裏にビッシリと卵が産み付けられていたら、葉っぱを切除して、薬剤を撒きます。成虫になったら薬剤が効かないので、前もって薬剤を撒いておいてもいいです。
ヒヨドリがビオラの花を食べる。あいつらはなんでも食べる。むかつくがどうしようもない。カラスもいたずらをする。風車を立てておくと多少、寄せないが慣れると関係なくなる。テグスや細い針金を張っておくと、足をひっかけて、その後は警戒して来なくなる。防鳥ネットも効果はあるが見た目がよくない。
本来ダンゴムシは落ち葉を食べるが、食べ物がない場合は生きている葉っぱを食べる。対応する薬剤を散布する。
冬でも葉っぱの下に隠れていて、葉っぱを食べる。見つけ次第、補殺する。
ウドンコ病は高温乾燥時期に発生しやすいカビが原因の病気で、文字通り、白い粉を吹きます。株が弱ると発生しやすく、健康だと治癒するくらいの病気です。春と秋に発生しやすい。風通しよく、涼しくし、株を健康に保つようにし、薬剤を使って殺菌します。
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灰色カビ病は寒い時期に水をやりすぎると、なかなか水が蒸発しませんし、真冬はビオラでも生育が鈍くなるものですから、過湿気味になってしまいます。すると灰色のカビが発生して腐ってきます。予防としては水やりの頻度を控え、風通しの良いところで管理するといいです。
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関連リンク

ビオラの専門用語

花びらに入る筋のこと。くっきりと入るベインをヨシとする人と、気持ち悪いと考える人もいます。
ブロッチは花の中央にある色の違う模様のこと。黄色に黒が代表的。大昔、ブロッチが流行ったため、現在でもブロッチ品種はあるが、現在はあまり好まれない。

最後に…

ビオラは気温の上昇とともに枯れていきます。4月〜5月には春〜夏に開花する植物に入れ替えるといいです。入れ替える植物の候補は春から夏の定番を参考にしてください。
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